カレンダーの上に置かれた複数の書類の角が少しだけ見えている俯瞰。文字は判読不能

令和8年度の建設部門・全24問を分析していく中で、当初の目的とは別に、もう1つの発見がありました。

複数の科目が、まったく同じ国の計画や、まったく同じ社会的な出来事を、背景として引用していたのです。

1科目だけを見ていたら気づけません。

しかし全11科目を並べたことで、この重なりが偶然の範囲を超えていることが見えてきました。

この記事は、その重なりをどう令和9年度の出題予測に組み立てるか、方法だけを先にお伝えする予告編です。

分析そのものは、令和8年度の筆記合格発表(例年11月上旬)にあわせて公開する予定です。

なぜ今すぐ出さずに11月まで待つのか、その理由も含めて書いておきます。

すでに見えている重なり

まず、令和8年度の問題文の中で確認できた重なりを、4つ挙げます。

第6次社会資本整備重点計画(令和8年1月閣議決定)は、必須科目Ⅰ-1と、鋼構造及びコンクリートのⅢ-1の、両方の背景に使われていました。

グリーンインフラ推進戦略2030(令和8年1月策定)と国土交通省環境行動計画(令和7年6月策定)は、必須科目Ⅰ-2の背景ですが、環境行動計画自体は建設環境のⅢ-2でも、循環経済の文脈で引用されています。

令和6年能登半島地震は、河川・砂防及び海岸・海洋のⅢ-1と、道路のⅢ-2の、両方の背景に登場しました。

令和7年1月の埼玉県八潮市の道路陥没事故は、土質及び基礎のⅢ-2と、港湾及び空港のⅢ-2の、両方の背景に登場しました。

4つとも、独立した2科目以上が、同じ資料あるいは同じ出来事を選んでいます。

11科目の作題がそれぞれ独立に進むはずであることを考えると、これは単なる偶然というより、出題側で参照する情報源がある程度共有されていることの表れだと考えられます。

なぜ重なるのか、いまの仮説

4つの実例を並べて見えてくるのは、時期の共通性です。

第6次社会資本整備重点計画とグリーンインフラ推進戦略2030は、どちらも令和8年1月。国土交通省環境行動計画は令和7年6月。

能登半島地震は令和6年1月に発生し、9月の記録的豪雨とあわせて言及されています。

八潮市の事故は令和7年1月です。

試験の実施が令和8年7月であることを踏まえると、直近1年から1年半のあいだに決定・発生した資料や出来事が、複数科目にまたがって使われている、という傾向が見えます。

これが正しければ、令和9年度の出題を予測するために調べるべき期間は、およそ令和8年6月から令和9年1月ごろまでに閣議決定・策定される国の計画と、その期間に起きる大きな社会的事象、ということになります。

本編で行う予定の作業

時系列を書き出す/仮説の章

予告編なので、ここでは方法だけを具体的に書いておきます。

1. 対象期間の国の計画を洗い出す

国土交通省、内閣府、関係府省庁が公表する計画・戦略・行動計画のうち、令和8年6月から令和9年1月ごろに閣議決定・策定・改定されるものを、リスト化します。

第6次社会資本整備重点計画やグリーンインフラ推進戦略2030がそうだったように、年始(1月前後)に決定される計画が多いという傾向も、あわせて確認する予定です。

2. 令和8年度の重なりパターンを、科目の組み合わせで整理する

今回見つかった4つの重なりを、「どの科目とどの科目が、どんな性質の資料で結びついたか」という観点で分類します。

防災・減災に関するテーマは河川と道路のように隣接する科目で重なり、インフラの老朽化に関するテーマは土質と港湾のように、一見離れた科目でも重なっていました。

テーマの性質によって、重なりやすい科目の組み合わせがあるのかを確認します。

3. 令和9年度の候補テーマを、複数科目にまたがる形で提示する

1と2を組み合わせ、令和9年度に複数科目で同時に出題される可能性がある候補テーマを、根拠となる資料とあわせて示します。

あくまで「可能性がある」候補であり、的中を保証するものではないことは、本編でも重ねて明記する予定です。

なぜ今すぐ出さないのか

正直にお伝えすると、いま公開できる分析はここまでです。

理由は3つあります。

1つ目は、対象期間がまだ終わっていないことです。

令和8年6月から令和9年1月という予測対象期間は、まだ半分も経過していません。

今このタイミングで候補を絞り込んでも、今後決定される計画を反映できず、精度の低い予測になってしまいます。

2つ目は、読者の状況です。

いま筆記試験を終えたばかりの受験生は、まだ自分の答案の答え合わせをしている時期です。

来年の話をされても、今はまだ関心が向きにくいと思います。

3つ目は、公開のタイミングです。

11月上旬の筆記合格発表で、結果が分かれた方が一斉に来年へ意識を切り替えます。

不合格だった方はもちろん、口頭試験に進む方も、並行して次の年度の情報収集を始める時期です。

この節目に公開したほうが、記事が本当に必要とされているタイミングで届くと考えています。

予告として、いま言えること

本編の公開までに、次の3点は継続して確認していく予定です。

  • 令和8年6月以降に閣議決定・策定される国の計画のリスト化
  • 令和8年内に発生する大きな自然災害・社会的事象の記録
  • それらが令和8年度の4つの実例とどう似ているか、あるいは違うかの整理

情報収集そのものは、記事の公開を待たずに進めています。

もし「この計画は関係あるのでは」といった情報をお持ちの方がいれば、公式LINEから教えていただけると、本編の精度が上がります。

まとめ

待つ/まとめ

令和8年度の24問を並べたことで、11科目という広い範囲でしか見えない重なりが見つかりました。

第6次社会資本整備重点計画、グリーンインフラ推進戦略2030、環境行動計画、能登半島地震、八潮市の事故。

これらはすべて、直近1年から1年半という近い時期に集中しています。

この重なりが偶然なのか、それとも出題側の情報収集の範囲を反映したものなのか。

断定はできませんが、少なくとも予測を立てる際にどこを見るべきかという方法は、ここまでの分析からすでに見えています。

本編は、令和8年度の筆記合格発表にあわせて、11月上旬に公開する予定です。

それまでの間、令和9年度を受験される方は、まず自分の科目で令和8年度にどんな資料が引用されていたかを、柱記事で確認しておいてください。


この記事のもとになった全体分析令和8年度技術士試験 建設部門全24問の分析

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※本記事は、日本技術士会が公開した令和8年度技術士第二次試験問題(建設部門)に基づく分析です。令和9年度の出題傾向に関する記述は、あくまで過去の傾向から導いた推測であり、公式に示されたものではありません。本編公開後も、記載内容は的中を保証するものではない点にご留意ください。


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