
RCCM問題Ⅲは、出題テーマが事前に公開されています。
準備する方向は分かる。
でも、テーマを見ていくと、やることの多さに気づきます。
資料を集める。
論文を作る。
表現を直す。
そして、作った論文を覚える。
私は問題Ⅰの経験論文をAIで整えたとき、文章が完成して安心していました。
ところが覚えられず、試験当日の朝5時に起きて詰め込むことになりました。
準備を始めるのも遅かったのです。
問題Ⅲでは、文章を完成させる前に、思い出すための骨組みを作っておきたい。
そこで、技術士試験の勉強にも通じる「設問を読む→骨子を作る→文章にする」という考え方から、準備を組み立ててみます。
6本の文章を作る前に、設問の違いを確かめる
2026年度の公開テーマは6つです。
公表資料には、この6テーマのいずれかが出題されると示されています。
準備段階で、受験者が本番のテーマを自由に選べるという意味ではありません。
| テーマ(略称) | 設問①で答えること | 設問②で答えること |
|---|---|---|
| 地方公共団体のインフラマネジメント | 老朽化を取り巻く現状と課題 | マネジメントのあり方 |
| 安全・安心な国土づくり | 安全・安心に向けた課題 | 防災・減災、まちづくりのあり方 |
| SDGs | 17目標に関連する国内の社会課題 | 解決に向けた建設コンサルタントの役割 |
| AI活用と品質向上 | 成果品の品質向上に関する現状と課題 | 品質向上に向けたAI活用の可能性 |
| 国際競争力 | 建設コンサルタントの国際競争の現状と課題 | 参入に向けた取り組み |
| BIM/CIM | 適用により期待される効果 | 適用に向けて克服すべき課題 |
字数は①②の合計で1,200〜1,600字。
各テーマの指定用語から4つ以上を使い、使用した用語を「 」で囲む条件があります。
同じ用語を繰り返して4回書く、という数え方ではありません。
特に気をつけたいのが、BIM/CIMです。
①は「課題」ではなく「期待される効果」を聞いています。
また、AI・国際競争力・BIM/CIMの3テーマには「業務遂行能力の観点から」という指定があります。
同じ骨子用紙は使えても、同じ見出しを6テーマに貼り付けることはできません。
出典:建設コンサルタンツ協会・2026年度問題Ⅲ公開テーマ。表は設問の要約です。
技術士の勉強から持ってくるのは、考える順番
技術士試験とRCCMでは、求められる答え方が同じとは限りません。
技術士の答案で使う項目を、そのままRCCMに持ち込むのではなく、問いに答えるための考え方を使います。
まず、①で何を説明し、②で何を説明するのかを、短く書きます。
その下に、答えの見出しと理由を置く。
これが、ここでいう骨子です。
例えば「人材育成が必要」で止めず、「誰が、何をできず、その結果どの業務が滞るのか」まで掘ります。
対応策を書くなら「誰が、何を、どう変えるか」を続けます。
私は、技術士の勉強で図書館や書店に足を運び、実例を探してきました。
多い年には130冊ほど本を読み、別々に得た知識がつながる感覚もありました。
ただ、集めた話を何でも答案に入れるわけではありません。
いま聞かれていることを説明するために、どの情報を使うか。
その選び方を、問題Ⅲにも活かしたいと思います。
自分の経験があるテーマでは、現場で困ったことや判断の理由を材料にできます。
経験が薄いテーマでは、公式資料や社内の知見を確認する。
他人の事例を、自分の経験として書く必要はありません。
キーワードを、文章に戻せる骨子にする

骨子が「BIM/CIM・効率化・人材育成」だけでは、原稿を閉じた後、何を説明するつもりだったか分からなくなります。
例えば、BIM/CIMの「期待される効果」なら、次のようにつなぎます。
以下は説明用に作った例です。
構造物どうしの干渉を設計段階で確認する→施工前に修正する→現場での手戻りを抑える。
このつながりを、文章に戻してみます。
「3次元モデル」で構造物どうしの干渉を設計段階で確認し、施工前に修正する。「フロントローディング」により現場での手戻りを抑え、設計・施工全体の「生産性向上」につなげる。
これは①の一部分で、完成答案ではありません。
指定用語も3つなので、答案全体では別の指定用語を少なくとも1つ追加する必要があります。
②の課題では、例えば「データの形式や更新ルールがそろわず、工程間で使いにくい」という障壁を置き、データ連携のルールや担当者をどう定めるかへ進めます。
①の効果を繰り返すだけにしません。
用語を先に全部詰め込むより、説明したい内容を決め、その意味に合う指定用語を配置する方が、私は筋道を確かめやすいと考えています。
まず1テーマを、骨子から文章にしてみる
最初の作業は、10分を一区切りにして、1テーマの①②それぞれに「答えたいこと」と「その理由」を書くことです。
10分で答案が完成するという意味ではありません。
その骨子に、具体策・実施する人・期待する効果を足します。
①が効果を問うなら「どの作業がどう変わるか」、②が課題を問うなら「何が導入を妨げ、何を改善するか」を確認します。
次に、一度は1,200〜1,600字の文章まで作ります。
例えば合計1,400字を目安に配分し、書きにくい設問に説明を補います。
①②を何字ずつにするかは、公式に示された固定配分ではありません。
文章にすると、骨子だけでは見えなかった説明不足が出てきます。
「これをやると、なぜその効果が出るのか」と自分で問い直してください。
AIを使うなら、まず自分の骨子を渡し、設問への答え漏れや説明の飛びを点検してもらいます。
AIが足した経験・数字・施策名は、そのまま採用せず確認します。
1テーマの進め方をつかんだら、残りにも広げます。
品質管理や人材育成など、複数のテーマで使える知識はあります。
ただし、使い回すのは材料であって、完成答案ではありません。
6テーマすべてについて、①②に何を書くかを持っておく。
出題を予想して、準備しないテーマを作らない方針です。
暗記の到達点は、見ずに文章を再現できること

私が問題Ⅰで苦労したのは、「読める」を「覚えた」と捉えていたことでした。
問題Ⅲでも、文章を読み返すだけで終わらせたくありません。
練習は、骨子を確認した後、原稿を閉じて始めます。
①②の見出し、説明のつながり、使う指定用語を書き出し、その骨子から文章を入力してみます。
途中で止まったら、全文を最初から覚え直す前に、止まった場所を確かめます。
見出しを忘れたのか、理由を説明できないのか、指定用語が出てこないのか。
直す場所を小さくします。
翌日など時間を置いて、もう一度試します。
口で説明できても入力すると字数が足りないことがあるため、最後は文章で確かめます。
これは、私の失敗を踏まえて組み立てた練習案です。
骨子を覚えるだけで合格できる、という話ではありません。
設問に答え、指定条件を守り、見ずに文章へ戻せるところまで準備します。
自分の言葉で考えるための、6テーマのシート
何を聞かれているかをつかみ、材料を選び、理由をつなげて説明する。
この作業は、資格試験の後も、仕事の打合せや相手への説明に持っていけると考えています。
完成した文章を増やすだけでなく、自分で説明できることを増やしたい。
そのための準備を、まず1テーマから始めてみませんか。
私の公式LINEで、「2026年度 RCCM問題Ⅲ 骨子・再現ワークシート」を配布しています。
6テーマの設問整理、テーマ別の記入シート、骨子の記入例、再現練習の記録表をまとめました。
印刷して書き込めるPDFです。
受け取り方は、公式LINEを友だち追加して、トークに半角大文字で
「RCCM」
だけ送信してください。かぎ括弧は不要です。
すでに登録済みの方も、同じ言葉で受け取れます。
まず、得意なテーマを一つ選び、①②それぞれの答えを1行ずつ書いてみてください。
参考資料:
本記事は、事前に公表されたテーマと筆者の学習上の提案を扱っています。骨子例・記述例は公式の模範解答や採点基準ではありません。指定用語と設問の原文は公式資料で確認してください。

