
技術士を持っていても、RCCMでつまずきます。
2026年度のRCCM資格試験が終わりました。
受験された皆さん、本当にお疲れさまでした。
私にとって今年の試験は、これまでで一番手ごたえのない試験でした。
結果は、まだ分かりません。
合格発表は、2027年3月の予定です。
ただ、結果が出るまで何もしないのは、もったいないと思っています。
試験直後のいまだからこそ、
- 何を準備できたのか
- どこで時間を失ったのか
- 何が足りなかったのか
- 次は何を変えるのか
を、いちばん正確に残せるからです。
この記事では、2026年の受験で分かったことを整理して、2027年に向けた準備と、RCCMの学習を技術士試験へつなげる方法をまとめます。
合格発表を待っている方にも、来年初めて受ける方にも、何か一つ持ち帰っていただければうれしいです。
私のRCCM受験は、順調ではありませんでした
私のRCCM受験歴は、きれいな成功談ではありません。
| 年度 | 受験部門・状況 | 結果・出来事 |
|---|---|---|
| 令和3年度(2021年度) | 鋼構造及びコンクリート | 合格 |
| 令和5年度(2023年度) | 受験予定 | 直前でインフルエンザとなり受験できず |
| 令和6年度(2024年度) | 受験予定 | 申込の手続きを誤り、受験できず |
| 令和7年度(2025年度) | 上水道及び工業用水道 | あと1〜2点で不合格 |
| 令和8年度(2026年度) | 下水道 | 受験を終え、結果待ち |
合格した年もあります。
体調を崩した年も、申込を誤った年も、あとわずかで届かなかった年もあります。
そして2026年は、問題Ⅲで準備していたテーマが出ず、その場で骨子から作ることになりました。
いつもなら1時間以内に終えるところを、残り15分まで使いました。
技術士を持っていても、準備の方向を誤れば苦戦します。
反対に言えば、今回のつまずきを具体的な行動に変えられれば、今年の受験は、結果だけでは測れない価値を持ちます。
2026年の受験から残したい5つの教訓
1.申込・予約・体調管理も、試験の一部
試験対策というと、論文や択一問題の勉強に目が向きます。
でも、申込を誤れば受験できません。
希望の会場を予約できなければ、移動や宿泊の負担が増えます。
体調を崩せば、積み重ねた勉強を答案にできません。
私は、勉強以外の理由で受験できなかった年が2回あります。
今年も、会場の予約は受付開始から1分もしないうちに埋まりました。
だからこそ、2027年は次の予定も年間計画に入れてください。
- 受験資格と部門の確認
- 申込の開始日と締切日の確認
- 試験A・試験B、それぞれの予約
- 希望の会場が取れなかったときの代わりの案
- 繁忙期と勉強時間の調整
- 睡眠、体調、移動手段の管理
「勉強は間に合ったのに受験できない」を防ぐことも、合格のための戦略です。
2027年度の日程や試験内容は、公式の発表を必ず確かめてください。
2.問題Ⅰは、完成文より「自分の言葉」
問題Ⅰでは、AIを使って文章を整えました。
見た目はきれいでした。
でも、覚えられませんでした。
理由は単純です。
自分の経験なのに、自分の言葉ではなかったからです。
問題Ⅰで先に覚えるのは、一字一句の完成文ではありません。
まず、業務の流れです。
- どんな業務だったのか
- 自分はどの立場で、何を担当したのか
- 何が問題だったのか
- 何を課題として設定したのか
- どのように対応したのか
- どんな成果が出たのか
- いま振り返ると、何を改善できるのか
この流れを何も見ずに説明できれば、表現を少し忘れても立て直せます。
ただし、申込書に書いた業務の情報、つまり業務番号・業務名・発注者名・工期の4つだけは、一字一句正確に覚えます。
ここは流れではなく、正確さで覚える部分です。
AIは、情報集めやたたき台づくりには役立ちます。
それでも、原典を確かめ、自分の経験と合っているかを確かめ、自分の言葉に直す作業は手放せません。
私がいま使っている分担は、次の4段階です。
| 段階 | 担当 | やること |
|---|---|---|
| 1 | AI | 情報と背景を集める |
| 2 | AI | 骨子やたたき台を作る |
| 3 | 自分 | 一次情報・原典を確かめる |
| 4 | 自分 | 自分の経験、自分の言葉で書き直す |
AIが作った文章を、そのまま自分の答案にしない。
これは、RCCMだけでなく技術士試験でも大切です。
3.問題Ⅲは、一つのテーマに張らない
2026年の問題Ⅲでは、重点的に準備していたテーマが出ませんでした。
その場で骨子を作り、文章を組み立てる。
いちばん時間のかかる受け方になりました。
ここから得た教訓は、はっきりしています。
一つのテーマを完璧に暗記するより、どのテーマにも使える骨子の型を持つ。
たとえば、次の流れです。
- 現状を整理する
- 問題を挙げる
- 問題が起きる原因を考える
- 解決すべき課題を設定する
- 課題に対応する解決策を書く
- 実施主体、手順、成果を具体的にする
- リスクと留意点を加える
大切なのは、立派な言葉を並べることではありません。
「課題1」に対して「解決策1」が対応しているか。
原因から課題へ、課題から解決策へ、論理がつながっているか。
2026年度の問題Ⅲにも、指定された文字数や用語などの形式の条件がありました。
ただ、字数と用語を満たすだけでは足りません。
私は以前、字数も指定用語も満たしたのに、問題Ⅲで点を取れなかったことがあります。
形式を満たすのは、スタート地点です。
その先にある、問いへの正面からの答えと、課題と解決策のつながりが大切です。
4.問題Ⅳ-2は、「型」だけでは越えられない
技術士試験の勉強は、RCCMの問題Ⅲに役立ちます。
現状を分析し、問題を挙げ、課題を設定し、解決策を示すという考え方の型が同じだからです。
一方で、問題Ⅳ-2は別です。
ここでは、選んだ部門の専門知識が問われます。
型を知っていても、知識そのものがなければ答えられません。
2025年、私は会社の指定で、普段の専門とは違う部門を受けました。
結果は、あと1〜2点で不合格でした。
この経験から、2027年に向けて早めに確かめたいのは、次の3つです。
- 自分の実務にいちばん近い部門はどこか
- いまの時点で、問題Ⅳ-2を何問正解できるか
- 合格に必要な点に近づくために、何を学び、何を捨てるか
問題Ⅳ-2は、直前に一気に仕上げるより、日々の業務と過去問を結びつけながら積み上げるほうが現実的です。
過去問は年度ごとに解くだけでなく、似た論点ごとに並べ替えてみてください。
同じ知識が、表現を変えて繰り返し問われていることが見えてきます。
5.合否だけでなく、学習の記録を残す
試験の結果は、「合格」か「不合格」で示されます。
ただ、それだけでは次の改善につながりません。
試験の直後に、少なくとも次のことを記録しておくことをおすすめします。
- 勉強を始めた時期
- 科目ごとに使った時間
- 使った教材と、どのくらい役に立ったか
- 本番で時間を使いすぎたところ
- 準備していて助かったこと
- 準備が足りなかったこと
- 2027年に、続けること・やめること・始めること
計画だけでなく、実際にやったことと、直す点を残します。
この記録は、来年の自分を助けます。
合格したあとは、次の受験生を助ける資料にもなります。
科目別に整理する、2027年の基本方針

| 科目 | 主に問われるもの | 2027年に向けた基本方針 |
|---|---|---|
| 問題Ⅰ | 自分の業務経験 | 書く業務を早めに決め、流れを自分の言葉で再現する。申込書の4項目は一字一句正確に |
| 問題Ⅱ | 法制度・一般知識・倫理など | 過去問を論点別に束ね、間違えた理由まで確かめる |
| 問題Ⅲ | 管理技術力・論理構成 | 共通の骨子を作り、公表されたテーマすべてで展開の練習をする |
| 問題Ⅳ-1 | 土木・建設コンサルタントの基礎知識 | 過去問で弱い分野を見つけ、繰り返す |
| 問題Ⅳ-2 | 選んだ部門の専門知識 | 実務に近い部門を選び、早い時期から専門知識を積み上げる |
一つの勉強法で、すべてを攻略しようとしないことです。
暗記が効く科目、論理の型が効く科目、専門知識の積み上げが要る科目は、それぞれ違います。
まず現在地をつかんで、足りない科目に時間を回してください。
2027年に向けた年間スケジュール案
2027年度の正式な日程や出題内容は、公式の発表を確かめる必要があります。
以下は、2026年の経験をもとにした準備の目安です。
2026年11月〜12月|受験直後の記録を残す
- 本番を再現し、時間配分と迷った問題を記録する
- 使った教材を整理する
- 受ける部門を続けるか、見直す
- 問題Ⅳ-2の過去問を解いて、現在地を知る
- 2027年に受験する理由を言葉にする
結果が出る前でも、振り返りはできます。
記憶が薄れる前に残すことが大切です。
2027年1月〜3月|弱点を見える化する
- 問題Ⅱ・Ⅳの過去問を、論点別に整理する
- 問題Ⅳ-2の弱い分野を絞る
- 問題Ⅰに使う業務の候補を出す
- 合格発表のあと、結果と自己評価のずれを確かめる
不合格だった場合も、「全部やり直す」必要はありません。
残すものと、変えるものを分けます。
2027年4月〜6月|申込と答案の土台を固める
- 公式の受験案内、申込期間、変更点を確かめる
- 余裕をもって申込の手続きを終える
- 問題Ⅰを自分の言葉で書き、見ずに流れを説明できるようにする
- 択一問題の反復を続ける
手続きの期限は、勉強の予定と同じカレンダーで管理します。
2027年7月〜8月|問題Ⅲを全テーマに広げる
- 公式に公表されたテーマを確かめる
- すべてのテーマで骨子を作る
- 一つのテーマで全文を書き、型を確かめる
- ほかのテーマにも、同じ考え方の手順を広げる
- 指定用語は意味を確かめ、本文の中で自然に使う
一つのテーマだけに張らず、少なくとも全テーマの入口を作っておきます。
2027年9月〜10月|CBTの本番に合わせる
- 試験A・試験Bの予約状況を確かめる
- 本番に近い入力画面で、同じ時間で入力の練習をする
- 問題Ⅰ・Ⅲを、時間内に再現する
- 当日の持ち物、会場、移動時間を確かめる
- 睡眠と体調を優先する
知識を増やすだけでなく、持っている知識を時間内に出す練習に切り替えます。
RCCMの学習を、技術士試験へつなげる

RCCMの合格は、大切な目標です。
ただ、そこで学習を止めるのは、もったいないと思います。
特に問題Ⅲで身につけた次の力は、技術士第二次試験の必須科目Ⅰにもつながります。
- 社会や業界の現状を整理する力
- 問題と原因を分けて考える力
- 解決すべき課題を設定する力
- 複数の解決策を示す力
- リスクや留意点まで考える力
- 制限時間内に文章を組み立てる力
RCCMと技術士は、同じ試験ではありません。
求められる深さも、答案の作り方も違います。
それでも、RCCMで作った学習の習慣と論理の型は、技術士を目指す土台になります。
合格発表まで勉強を完全に止めると、再開するのに大きな力が要ります。
知識が残っているうちに、小さくても次の一歩を始めてください。
たとえば、次の3つです。
- 技術士第一次試験が必要な方は、受験のルートを確かめる
- 技術士第二次試験の必須科目Ⅰを、1年分だけ読む
- 出願のときに使う業務経歴と、詳しく書く業務の候補を書き出す
RCCMに合格してから考えるのではなく、RCCMの勉強をしながら、その先に技術士を置いておく。
この順番なら、学んだことを二度使えます。
目的は、資格を増やすことだけではない
不合格になると、自分の努力まで否定されたように感じることがあります。
私も、あと1〜2点で届かなかった年がありました。
申込を間違えて、試験会場にさえ行けなかった年もあります。
それでも、記録を残して原因を分けると、次に変えられることが見えてきました。
変えられない結果を何度も考えるより、変えられる準備に力を使う。
2026年の結果がどうであっても、今回の学習はなくなりません。
業務の経験を言葉にしたこと。
制度や倫理を学び直したこと。
社会の課題を整理して、解決策を考えたこと。
専門知識の足りなさに気づいたこと。
そのすべてが、建設コンサルタントとしての土台になります。
そして、いつか合格したときには、今度はあなたが次の受験生を応援する番です。
そのとき一番価値を持つのは、誰かから借りた正解ではありません。
迷い、失敗し、工夫した、あなた自身の記録です。
RCCM関連記事|目的別の読み方
まず試験全体をつかみたい方
問題Ⅰを準備したい方
問題Ⅲを準備したい方
AIの使い方と、受験後の振り返りを知りたい方
RCCMの学習を技術士へつなげたい方
RCCMの記事は、RCCMカテゴリーにまとめています。
まとめ|結果を待つ時間を、次の準備に変える
2026年の受験を振り返って、2027年に残したいことは次の5つです。
- 申込、予約、体調管理までを、試験の計画に入れる
- 問題Ⅰは完成文ではなく、自分の言葉で流れを覚える
- 問題Ⅲは一つのテーマに張らず、共通の骨子を持つ
- 問題Ⅳ-2は、実務に近い部門で早めに知識を積み上げる
- 合否だけでなく、学習の過程と直す点を記録する
合格発表は、ゴールではありません。
合格していれば、次の資格や役割へ進む入口です。
不合格でも、次の準備を変えるための現在地です。
そして、RCCMで身につけた学習の習慣と論理の型は、技術士試験にもつながります。
2027年に受ける方は、結果が出てからではなく、記憶が新しいうちに一つだけ行動してください。
本番の振り返りを、1枚に書く。
過去問を、1問だけ解く。
技術士の問題を、1年分だけ開く。
小さな一歩で十分です。
今年の経験を、来年の合格と、その先の技術士へつなげていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
公式LINEでは、RCCM問題Ⅲの骨子づくりに使えるワークブックをお届けしています。
2026年度のテーマで作ったものですが、どのテーマにも使える骨子の型を身につける練習になります。
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ワークを仕上げた方には、内容を読んだうえで、1回無料で添削します。
自分で考え、自分の言葉で書いた骨子を、一緒に磨いていきましょう。
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RCCMの問題Ⅲで作った型を、技術士の答案で試すときに使ってください。
参考・確認先
この記事は、私の受験経験をもとにした学習の提案です。2027年度の申込期間、試験日程、出題形式、テーマ、受験要件などは変わる可能性があります。必ずRCCM資格制度事務局の公式情報を確かめてください。
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