
不合格であった昨年の問題Ⅲの答案を、1年後に読み返しました。
6テーマ分、すべて手元に残っています。
結果から書きます。
字数は足りていました。
指定用語も足りていました。
| 答案 | 文字数 | 「」付き指定用語の種類 |
|---|---|---|
| カーボンニュートラル | 1,313 | 7 |
| 国際競争力 | 1,358 | 10 |
| 維持管理・長寿命化 | 1,354 | 6 |
| 工程管理・働き方改革 | 1,328 | 7 |
| 人材育成 | 1,348 | 8 |
| ICT・IoT・AI | 1,401 | 8 |
条件は1,200〜1,600字、指定語群から4つ以上。
6本すべてが、どちらも満たしています。
それでも、あと少し届きませんでした。
先に、はっきりさせておきます
これから書く考察には、限界があります。
本番でそのとき書いたデータ、問題Ⅲの得点は、いずれも確認することができていません。
ですので、ここに挙げる弱点が不合格の原因だと断定することはできません。
手元にある事前に作成していた原稿を読み直して見つかった問題点、そこからの考察です。
ただ、原稿を読み返して見つかったものは、本番でも同じように出ていた可能性が高いと思っています。
だから書きます。
もう一つ。
sukiyaki塾が公開している不合格原因アンケートがあります。
2022〜2024年度の不合格者100件を対象にしたものです。
問題Ⅲに関係する不合格が一定数報告されています。
公式の採点基準を示したものでもありませんが、今回の考察の参考とさせていただきました。
課題と対策が、つながっていませんでした
いちばん多かったのが、これです。
国際競争力の答案では、課題として「技術基準と国際契約への対応」を挙げています。
ところが対策として書いたのは、支援制度の紹介、技術の発信、若手の海外派遣でした。
課題に答えていません。
人材育成の答案も同じでした。
「OJTが計画的でない」と課題に挙げながら、対策に指導者も、到達目標も、評価方法も書いていません。
ICT・AIの答案では、課題に「中小企業の費用と人材の不足」を挙げ、対策ではツールの機能を紹介していました。
6本中5本で、同じことが起きています。
書いているときは、気づきませんでした。
課題の段落と対策の段落を、別々に考えていたからだと思います。
「導入すれば良くなる」で終わっていました
もう一つ、共通していた弱点です。
新技術を導入する。クラウドを使う。ICTを活用する。AIで判断を支援する。
どれも書いてあります。
ただ、導入したあとのことが書いてありません。
誰が担当するのか。
どの業務から始めるのか。
品質はどう確認するのか。
費用に見合うのか。
これが抜けると、管理技術者が実際に動かせる計画になりません。
問題Ⅲは管理技術力を問う科目です。
ここが薄いのは、致命的だったと思います。
いま書き直すなら、こう展開します。
対象業務を選ぶ → 必要な条件を整える → 小規模に試す → 品質と工数を比較する → 適用を拡大する
同じ技術の話でも、ここまで書けば計画になります。
建設コンサルタントの仕事になっていませんでした
カーボンニュートラルの答案で、はっきり出ました。
私が書いていたのは、技術開発への投資、国民全員の意識改革、運輸部門の水素化。
どれも、建設コンサルタントの仕事ではありません。
国がやること、メーカーがやること、社会全体でやること。
それを並べていました。設問が聞いているのは、建設コンサルタントの役割です。
同じ題材でも、こう書けば自分の職能につながります。
適地の評価。比較設計。事業採算性の検討。関係者協議。維持管理計画の策定。効果の検証。
国の政策を紹介するのではなく、その政策の中で自分たちが何をするのかを書く。
ここを外していました。
用語の理解が、間違っていました
これは言い訳のしようがありません。
工程管理の答案で、ウィークリースタンスを「週単位の進捗共有」と説明していました。
実際は、受発注者間の依頼や期限、打合せの設定に関する働き方のルールです。
週次の進捗会議とは別のものです。
指定用語は、使えば加点されるわけではありません。
誤って理解したまま使えば、理解していないことが伝わります。
国際競争力の答案でも、ISOとFIDICを同じ技術基準のように並べていました。
前者は規格、後者は契約約款です。
性質が違います。
用語を多く入れたことは、内容の充実を意味しませんでした。
国際競争力の答案は10語すべてを使っていますが、契約への対応は薄いままです。
4つ以上を正確に使うほうが、10語を飾りで並べるより効きます。
次に書くときに、変えること

読み返して決めたことを、3つ書きます。
1つ目。
課題と対策に、番号を振って読み直す。
課題①には対策①。課題②には対策②。
対応しない対策は削るか、課題のほうを立て直す。
これだけで構造が変わります。所要時間は10分程度です。
2つ目。
対策には、主体・手順・成果物を入れる。
誰が、何に、どういう順序で、何を作るのか。
この3つが入っているかを確認します。
入っていなければ、まだ計画になっていません。
3つ目。
指定用語は、資料を見ずに説明できるか確かめる。
1語につき1〜2文で構いません。
説明できない用語は、答案に入れない。
飾りで入れるより、確実に使える語を4つ選ぶほうが安全です。
おわりに
条件を満たすことと、評価されることは違いました。
字数も、用語数も、形式としては合っていた。
それでも、設問が求めていることに答えきれていませんでした。
もし、あなたが「内容は悪くないはずなのに」と感じているなら、課題と対策の対応だけ、一度見てみてください。
私の場合は、そこが最初に崩れていました。
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※本記事の文字数・用語数は、筆者の原稿をテキスト化し、空白文字を除いて集計したものです。本番CBTの表示文字数そのものではありません。弱点の指摘は筆者の原稿に対する分析であり、採点者が減点した理由を示すものではありません。合格を保証するものではありません。
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